Sales CloudとService Cloudの違いとは?目的や特徴・機能などからその違いを徹底解説

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Sales CloudとService Cloudの違いとは?目的や特徴・機能などからその違いを徹底解説

この記事でわかること

  • そもそもSales CloudやService Cloudとは何なのか?その特徴や機能
  • ツールの目的や機能、使用されているオブジェクトの観点でのSales CloudとService Cloudの違い
  • 機能面や価格面でのLightning Platformとの違い
  • Sales CloudとService Cloud、Lightning Platformそれぞれどのような企業が導入に向いているか

執筆者 杉山元紀

Salesforce社が提供する製品ラインナップの中でも代表的な「Sales Cloud」と「Service Cloud」。自社サービスをSalesforceを使って展開したいけれど、システムの導入にあたってどんな違いがあるのか分からないと悩む人もいるのではないでしょうか。

本記事では、Sales CloudとService Cloudの違いを目的や機能、特徴の観点で解説していきます。自社サービスと相性の良い製品がどちらか見極める参考にしてみてください。

Salesforce製品全般について詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しく解説していますので、是非ご覧ください。

1. Sales Cloudとは?

Sales Cloudとは、Salesforce社が提供する世界トップシェアを誇る営業支援システムです。Sales Cloudには、営業部門が持つ営業活動の効率化や案件受注精度の向上など、さまざまな課題解決に役立つ機能が提供されています。例えば営業活動の記録を行う「商談管理」やワークフローなどを活用して業務の自動化を行う「営業支援」ツールなどです。こちらの章ではそんなSales Cloudの特徴や機能について解説していきます。

よりSales Cloudの導入効果やメリットデメリットなどを確認したい場合は、こちらの記事をご覧ください。

Sales Cloudの特徴

多くの企業が営業活動に活用しているSales Cloudですが、具体的にどのような特徴があるのかこちらで見ていきましょう。

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世界トップシェアを誇る営業支援システム

Sales Cloudは、営業支援システムとして15万社を超える企業に選ばれており世界トップシェアを誇ります。導入実績が豊富なため、SalesCloudの導入を検討している場合、導入事例から自社のビジネスや既存システムとの相性なども判断しやすいです。

またSalesforce社の提供するその他パッケージやその他のシステムとの互換性が高いこともポイント。特にSaas企業でCRMやSFAを検討している場合には、世界トップシェアのSales Cloudが使えることは顧客獲得に繋がる要因にもなりやすいです。

AIで営業活動がより効率化

Sales Cloudでは、世界初のCRMに特化した生成AIであるSalesforce Einsteinが搭載されており、AIによって営業活動が更なる効率化が見込めます。

例えば、これまでの顧客情報や案件情報をもとに売上予測や営業につながるインサイトなどの分析作業もAIによって大幅に効率化が可能です。分析や予測などの作業効率が上がることで、営業に費やせる時間を増やせます。

対応端末が豊富でどこでも営業活動が可能

Sales Cloudは、対応端末が豊富なことも魅力です。モバイルやタブレットにも対応しており、外出先でも営業活動を進められます。またSalesforceのマーケットプレイス上では3,000を超えるSalesCloudと連携するモバイルアプリがリリースされていることもポイント。既存のモバイルアプリを連動させることで開発することなく営業支援ツールをモバイルアプリに導入できます。1からカスタマイズすることも可能なため、状況に応じて使い分けられることも魅力です。

Sales Cloudの機能

Sales Cloudの機能は、主に8つの機能に分類されます。こちらでは、Sales Cloudが持つ各機能の概要についてみていきましょう。

管理 顧客管理 顧客との取引に関する活動履歴、連絡先、やり取り、社内ディスカッションなどの情報を一元管理可能。
案件管理 案件の進捗状況や製品、強豪、見積もりなど案件成約に必要な情報を管理、共有可能。
見込み客管理 見込み客に関する情報を正確にトラッキングし、見込み客を顧客に育成可能。
サポート モバイル対応 モバイル対応で場所を選ばず会話内容の記録や見込み客への対応、ダッシュボードの確認が可能。
ワークフローと承認の自動化 クリック操作で営業プロセスの自動化が図れる。
ファイルの同期と共有 ファイルの共有と共同での更新が可能。
予測・分析 レポートとダッシュボード ビジネスの状況をリアルタイムで把握できるダッシュボードを作成可能。
売上予測 チーム全体の売上予測をリアルタイムで確認可能。

2. Service Cloudとは?

Service Cloudとは、Salesforce社が提供するコールセンターやカスタマーサポート業務の効率化、顧客満足度の向上をサポートしてくれるクラウドサービスです。

Service Cloudでは、電話やメール、チャット、オンライン通話などさまざまなチャネルを通して届く顧客からの問い合わせに対して、素早く対応することでサポートコストの減少や顧客維持率の向上、担当者の生産性の向上などの効果が期待できます。

こちらの章ではそんなService Cloudの特徴や機能についてみていきましょう。

Service Cloudの特徴

Service Cloudは、カスタマーサポートを強力に支援するサービスです。

こちらではService Cloudに具体的にどのような機能があるのか解説していきます。

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顧客の情報をあらゆる角度から把握できる

Service Cloudは顧客の抱える問題を解決して顧客満足度を向上させるためにあらゆるチャネルから情報を集約しています。Sales Cloudを含むSalesforce社の提供するツールと連動することで顧客情報や案件情報、活動履歴などのあらゆるチャネルからやり取りの記録を単一の画面で確認可能です。

シンプルなプラットフォームと高いカスタマイズ性

Service Cloudプラットフォームはとてもシンプルな作りとなっており、またカスタマイズ性が高いことも特徴です。 例えば、業界に特化した複雑なプロセスもService Cloudでは、簡単なマウス操作だけで設定できます。また、Lightning App Builderを活用することでドラッグ&ドロップでの簡単な操作が可能になり、コンソールを少ない作業でカスタマイズできることもポイントです。

拡張性が高い

Service Cloudは拡張性の高さも魅力です。Salesforceでは年に3回のバージョンアップが行われており、メタデータ駆動型のマルチテナントアーキテクチャが、ユーザーによる変更をすべて記憶してくれます。またカスタマーサービスの利用者急増時には、サービスを停止することなく拡張できる専用のリアルタイムインフラストラクチャーがあります。

Service Cloudの機能

Service Cloudの機能は、主に10の機能に分類されます。こちらでは、Service Cloudが持つ各機能の概要についてみていきましょう。

Service Cloudの機能一覧

管理 インシデント管理 統合されたワークスペースで、インシデントと問い合わせ内容、顧客情報を一元管理可能。
ケースの管理 エージェントはあらゆる活動や回答、情報にどこからでもアクセスして、ケースを迅速に解決可能。
ナレッジベース 顧客向けのセルフサービスやオペレーターの生産性を向上させるためのナレッジを管理してスピーディーに提供できる。
サポート バーチャルリモートアシスタント Visual Remote Assistantで、ビデオチャットを介したリアルタイムかつ視覚的なサポートで国悪の問題解決を促進。
Lightning Console オペレーターが迅速なサービスを提供するのに必要な情報を、すべて 1 か所に集約可能。
ワークフローと承認 手入力による業務を自動化し、くり返し発生する面倒な手作業を削減。
オムニルーティング 稼働状況をリアルタイムで管理し、適切なエージェントに、適切なケースをスムーズにルーティング可能。
Call Center Management Service Cloud Voiceを活用して、コールセンターの通話時の生産性の向上が可能。
CTIインテグレーション CTI(電話とコンピュータの連携)を活用して顧客満足度とエージェントの生産性の向上が可能。
予測・分析 Service Analytics Service Analyticsで顧客満足度を高め、エージェントとマネージャーの生産性を向上可能。

3. Sales CloudとService Cloudの違い

これまでに解説してきたSales CloudとService Cloudですが、大きな違いが分からないという人は少なくありません。こちらではSales CloudとService Cloudの違いを観点別に解説していきます。

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目的の違い

Sales Cloudは、顧客情報や案件情報、活動履歴、見込み顧客などの情報を管理して営業部門の活動を効率化させることが主目的で、Service Cloudは、カスタマーサービスを強化して顧客満足度を向上させることが主目的です。

案件成約数の拡大や見込み客の顧客化など営業部門が抱える課題を解決したい場合は「Sales Cloud」が利用されます。反対にカスタマーサポートの業務の一部自動化や効率化などの課題を抱えている場合は「Service Cloud」の導入がおすすめです。

機能の違い

こちらではSales CloudとService Cloudの機能の違いとして、それぞれの固有の機能について解説していきます。

Sales Cloudは営業部門の業務を支援するSFAツールがあり、特に見込み客の情報を正確にトラッキングを行い顧客に育成するための「見込み客管理」機能やチーム全体の売上予測をリアルタイムで確認可能な「売上予測」機能などはSales Cloud固有の機能です。

Service Cloudにはカスタマーサポート部門の業務を支援するツールが機能として備わっています。電話やメール、Webチャットなどさまざまなチャネルから組織に来た顧客からの問い合わせを1つのチャネルで一元化する「オムニルーティング」やカスタマーサービス時に必要な顧客のプロファイル、購入履歴、取引先などの情報を1箇所に表示させる「Lightning Console」などがService Cloud固有の機能です。

オブジェクトの違い

Sales CloudとService Cloudでは使用されている標準オブジェクトに違いがあります。そもそもオブジェクトとは、顧客に関わる情報を整理するための入れ物で定義によってさまざまです。Salesforceには、はじめから用意されている標準オブジェクトと、業務に合わせて独自に作成できるカスタムオブジェクトの2種類があります。

具体的な違いとして、Sales Cloudでは営業業務に関連する[リード]や[商談]、[契約]などのオブジェクトが、Service Cloudではカスタマーサポートに関連する[ケース]や[キャンペーン]、[ナレッジ]などのオブジェクトが異なります。

Lightning Platformとは

Lightning Platformとは、Salesforce製品の1つでビジネスアプリケーション開発ができるクラウドプラットフォームとなります。アプリケーションの構築や実行、管理、最適化を行えることが特徴です。機能としてコンポーネントをドラッグアンドドロップで簡単にアプリのカスタマイズができるLightning App Builderが備わっているため、ノンプログラミングでのアプリカスタマイズができます。

その他にも少しプログラミングのコーディングが必要ですが複雑なビジネスプロセスを自動化できるLightning Flow、簡単なマウス操作で、Microsoft Excel、Googleスプレッドシート、Quipスプレッドシートなどをアプリケーションに変換できるLightning Object Creatorなどの機能が魅力です。

Sales CloudとService CloudとLightning Platformの違い

こちらでは基本的に比較されやすいSales Cloud、Service Cloud、Lightning Platformの違いについて紹介していきます。

機能面での違い

Lightning Platformには主に「取引先管理」「取引先責任者の管理」「カレンダー機能」「ToDo管理機能」「Chatter(社内SNS)」の機能が備わっています。この基本の機能に営業支援サポート機能が追加されたのがSales Cloud、カスタマーサポート機能が追加されたのがService Cloudです。Lightning Platformは他の2つのツールと比べると機能は限定的といえるでしょう。

価格面での違い

Lightning Platformは、使える機能が限定的なためSales CloudやService Cloudと比べても安い値段で利用できます。ただしLightning Platformのライセンスを取得したい場合は最低1ユーザー分のSales CloudまたはService Cloudのライセンス契約が必要になりますので注意しましょう。

Sales Cloud Essentials 3,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Professional 9,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Enterprise 19,800円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Unlimited 39,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Service Cloud Essentials 3,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Professional 9,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Enterprise 19,800円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Unlimited 39,600円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Lightning Platform Platform Starter 3,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)
Platform Plus 12,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約)

4. Sales Cloud・Service Cloud・Lightning Platformどの製品を選べばよいか

こちらでは、Sales Cloud・Service Cloud・Lightning Platformのうちどの製品を選べばよいか、それぞれ向いている企業の特徴を交えて解説していきます。

Sales Cloudの導入に向いている企業

Sales Cloudの導入に向いている企業には主に以下の特徴があります。

・顧客及び商談管理を行うことで営業活動の強化を行いたい企業

Sales Cloudはこれまで解説してきた通り営業支援に特化した機能が使えるため、営業部門の強化を行いたい企業に向いていると言えます。特に営業活動に必要なデータを一元管理して担当者がいつでも1つの画面で必要な情報を確認できるため、業務効率の向上が図れます。これまでのビジネスプロセスの標準化も図れることも魅力です。顧客や商談の情報を一元管理して、営業活動全体の効率を上げたい場合はSales Cloudのライセンス取得を検討するとよいでしょう。

・売上予測機能などを使い業績予測や営業データの活用を推進したい企業

業績予測や営業データの活用した分析を推進したい企業にもSales Cloudはおすすめです。特に売上予測機能では、将来的に得られる営業収益の予測を立てることができ、営業戦略のための重要な指標として利用できます。また過去の営業データを活用することで、次の契約成約のために必要な情報やおすすめしたい自社サービスの判断など、分析に役立つことも魅力です。

営業戦略確立や成約件数向上のために業績予測や営業データを活用した分析を行いたい企業はSales Cloudの導入を検討してみてくだい。

Service Cloudの導入に向いている企業

Service Cloudの導入に向いている企業には主に以下の特徴があります。

・一定規模の顧客基盤を持っており、サポート業務の効率化を行う必要がある企業

カスタマーサポート業務の効率化を考えている企業にService Cloudの導入はおすすめです。一定規模の顧客基盤を持っている場合、カスタマーサポート業務がひっ迫してしまうことが少なくありません。Service Cloudでは、カスタマーサポート業務の効率化に有効な機能が多く備わっています。そのため、サポート業務の効率化を図りたいと考える企業はService Cloudの導入を検討してみてください。

・カスタマーサポートプロセスの改善で顧客満足度を上げたい企業

カスタマーサポートプロセスを改善することで顧客満足度を上げたいと考える企業にもService Cloudはおすすめです。Service Cloudのオムニルーティング機能を活用することで、適切な担当者に顧客へのサポート業務を割り振ることができ、またナレッジ機能やAIを用いたチャットボットの作成で顧客自身での自己解決も促せます。

Lightning Platformの導入に向いている企業

Lightning Platformの導入に向いている企業には以下の特徴があります。

・営業支援やカスタマーサポート支援の機能を使わない企業

営業支援やカスタマーサポート支援の機能を使う必要がない企業は、Lightning Platformの導入を検討することがおすすめです。前述の通り、Sales CloudやService Cloudとの機能の違いとして営業支援やカスタマーサポート支援の機能の有無があげられます。それ以外のプラットフォームとしての機能は基本的に変わりません。そのため、営業支援やカスタマーサポート支援の機能が不要な場合は、Lightning Platformだけの導入を検討してみるのも良いでしょう。

・ライセンス費用を抑えて自社独自のクラウドアプリケーション開発を行いたい企業

Lightning Platformは、低価格でビジネスアプリケーション開発のためのプラットフォーム利用ができるため、費用を抑えて自社独自のアプリケーション開発を行いたい企業におすすめです。誰でも簡単な操作でアプリケーション開発ができるプラットフォームをできるだけ低価格で活用したい場合はLightning Platformの導入を検討してみてください。

5. SalesforceについてならStrhにご相談ください

本記事では、Sales CloudとService Cloudの違いについて目的や機能、特徴などの観点から解説してきました。

Sales Cloudは営業支援を主目的とした機能が、Service Cloudにはカスタマーサポート支援を主目的とした機能が備わっており、それぞれできることが異なります。そのため自社のビジネスモデルが抱える課題や目的に合わせたライセンス選びが重要です。

Salesforce社が提供するライセンスには、本記事で紹介したライセンスの他にもさまざまな機能やアドオンが存在します。

自社の抱える課題解決に適したライセンス選びや実際のシステム導入・活用にお悩みの際にはお気軽にStrhにご相談ください。

執筆者 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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