Agentforce Employee Agentとは?社内のよくある問い合わせを自動化するメリットから設定手順まで解説

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Agentforce Employee Agentとは?社内のよくある問い合わせを自動化するメリットから設定手順まで解説

この記事でわかること

  • Agentforce Employee Agentの役割や活用シーンを体系的に理解できる
  • 社内問い合わせ・申請業務を自動化できる具体的な機能とユースケースがわかる
  • Agentforceにおける各エージェントの種類とEmployee Agentの位置づけを把握できる
  • 導入によって得られる業務効率化・コスト削減などのメリットを理解できる
  • Agentforce Employee Agentの基本的な設定手順と導入時の重要ポイントを学べる

執筆者 取締役 / CTO 内山文裕

Salesforceの導入や活用のお困りごとはプロにご相談ください

  • Employee Agentを自社の業務にどう組み込めばよいか、具体的な活用イメージが持てない
  • ナレッジ連携の重要性は理解できたが、既存FAQをどこまで整備すべきか判断に迷っている
  • Slack連携やエスカレーションを含め、どこまで自動化するのが適切か決めきれない
このようなお困りごとがありましたら、ぜひとも私たちStrhにご相談ください。Salesforceや営業・マーケティングに精通したコンサルタントが、御社に最適なソリューションをご提案させていただきます。まずはお気軽にお問合せください。 Salesforce活用についてまずは相談する

社内業務の中でも特に対応工数がかかるのが、総務や情シス、人事などへの「よくある問い合わせ」対応です。多くの企業がFAQ整備やマニュアルの共有を行っているものの、必要な情報を見つけ出せずに担当部門への問い合わせが集中してしまう課題は依然として残っています。

そうした課題を解決できるのが、Salesforce上で利用可能な「Agentforce Employee Agent」です。従業員からの質問に対して、ナレッジをもとに自動応答したり、必要に応じて担当部署へスムーズにエスカレーションしたりと社内対応の業務効率を大幅に向上させることが可能です。

本記事ではAgentforce Employee Agentの基本的な役割や対応範囲を紹介するとともに、導入によって得られるメリットや設定方法、運用時の注意点までを解説します。導入を検討している情報システム部門・情シス・業務改革部門の方にとって、実務での活用イメージが明確になる内容です。

また、agentforceについて振り返りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

【最新】SalesforceのAgentforceとは?機能や価格などを徹底解説

Agentforce Employee Agentとは?

Agentforce Employee AgentはSalesforceが提供するエージェントの一種で、社内従業員向けの問い合わせ対応や業務支援を自動化するために設計されたエージェントです。社内のよくある質問に対して即座に回答したり、申請業務をスムーズに開始できるようガイドしたりすることで、従業員の自己解決を促進し、部門間のコミュニケーション効率を高めます。

ここではAgentforce Employee Agentの対象ユーザーについて整理していきます。

対象となるユーザー

Agentforce Employee Agentは、Salesforceを活用する企業の従業員全般を対象に設計されています。特定の部門や職種に限らず日常的な業務の中で情報を探したり、申請手続きを行ったりするすべての従業員にとって利便性の高いツールです。

一般従業員にとっては勤怠や経費精算などの申請フロー、社内ルールの確認、使用ツールの操作方法に関する質問などを管理部門に問い合わせることなく、自己解決できる点が大きなメリットとなります。操作はSlackやSalesforceモバイルアプリからも行えるため、業務の合間や移動中でも必要な手続きをスムーズに進めることができます。

さらにリモートワークやモバイルワークが一般化した現在においては、場所や時間を問わず必要な情報にアクセスできる環境を整えることが、企業の生産性や柔軟性を高めるうえで重要です。Employee Agentはその実現を支える仕組みとして、幅広い業務シーンでの活用が期待されています。

Agentforce Employee Agentを導入するとできること

Agentforce Employee Agentを導入することで、社内の問い合わせ対応や申請業務の効率が飛躍的に向上します。中でもよくある定型的な問い合わせへの即時応答や担当部門への自動エスカレーション、Slackなどからの申請手続きの開始、ナレッジを活用した情報提示といったユースケースは、特に導入効果を実感しやすいポイントです。

本章では代表的な4つの活用例に整理して解説します。

Agentforce Employee Agentを導入するとできること

よくある社内FAQに対してエージェントが即時に回答できる

Agentforce Employee Agentを導入することで、従業員から寄せられる定型的な質問に対して即時に自動回答する仕組みを構築できます。例えば勤怠申請の締切や経費精算のルール、社内システムの利用手順など、マニュアルに記載されているような内容であれば都度担当部署に問い合わせることなく、エージェントがナレッジ記事から適切な回答を提示します。

この仕組みにより総務や情シス、人事といった問い合わせの集中しやすい部門の負荷を軽減できるだけでなく、従業員側の待ち時間も発生しないため、業務のスピードと生産性が向上します。

問い合わせ内容に応じて、担当部門へ自動でエスカレーションできる

Agentforce Employee Agentはすべての質問に自動回答できるわけではありません。しかし対応できない質問があった場合にもそこで処理を止めるのではなく、問い合わせの内容をもとに適切な担当部署へ自動でエスカレーションする機能が備わっています。

例えば「VPNがつながらない」「人事評価の反映時期を知りたい」といった内容であれば、それぞれ情報システム部門や人事部門に連携されるように設定可能です。この一連の流れはSalesforceのワークフローやフロー機能を活用することで構築されており、エージェントが対応の可否を判断し、必要に応じてチケット化やSlack通知まで一貫して行うことができます。

Slackやモバイルデバイスから申請手続きをすぐに開始できる

Agentforce Employee AgentはSalesforce画面だけでなくSlackやモバイルアプリ上でも動作するため、従業員はわざわざ管理画面にログインせずとも日常的に使っているツール上から直接申請を開始できます。

例えばSlack上で「交通費申請したい」と入力するだけで、エージェントが申請フローを起動し、必要な入力項目を対話形式で案内する仕組みを構築できます。またSalesforceのモバイルアプリを利用することで、外出先からでも申請や確認が可能になるため、オフィス内外問わずスムーズな業務遂行が実現されます。

Salesforceナレッジ記事と連携し、必要な情報を提示できる

Employee Agentの大きな強みの一つが、Salesforceに蓄積されたナレッジ記事との連携機能です。従業員が入力した質問内容に対し、キーワードやコンテキストをもとに該当するナレッジ記事を即時に提示することが可能です。

これにより例えば「社用PCの初期設定方法が知りたい」という問い合わせに対しては、該当のマニュアル記事をリンク付きで提示し、従業員がその場で自己解決できる環境を整備できます。またナレッジが不足している領域については、エージェントのログから改善ポイントを可視化できるため、ナレッジ整備のPDCAサイクルを回す際のヒントにもなります。

Agentforce におけるエージェントの種類

Salesforce の Agentforce では、業務用途と導入目的に応じて複数のエージェントが用意されています。各エージェントは提供する価値や対応範囲が異なるため、導入目的に応じて最適なものを選ぶことが重要です。

本章ではエージェント種別を利用シーンの軸で分類し、それぞれのエージェントの特徴をわかりやすく解説します。

Agentforce におけるエージェントの種類

Agentforce

AgentforceはSalesforceのプラットフォーム上で動作する AI エージェントの総称です。Agentforce自体はひとつの製品名であり、各種用途に応じたエージェントを構築・活用するための基盤・フレームワークとして機能します。

ナレッジベースとの連携やチャットインターフェース統合、自動応答ロジックの設計といった共通基盤を提供することで、さまざまなエージェントタイプを効率的に運用できます。主に社内外の問い合わせ業務を統合的に自動化したい場面で有効です。

Agent for Setup

Agent for Setupは、Salesforceの導入初期や設定変更時のサポートを行うエージェントです。Salesforceの設定画面や管理タスクに関する案内、推奨設定の手順説明、エラー発生時の原因推定サポートなどを提供します。

特にSalesforceを初めて導入する企業や、設定変更が頻発するプロジェクトにおいて設定業務の負担軽減が期待できます。設定作業に不慣れなユーザーが自力で管理操作を進めたい場面で有効です。

Employee Agent

Employee Agentは、社内従業員向けの業務支援エージェントです。問い合わせ対応、申請フロー案内、社内ルールのナレッジ提示など従業員が日常的に発生する質問や手続きを自己解決できるようにサポートします。

SlackやSalesforceモバイルアプリなどのインターフェースと連携できるため、利用者のアクセス性も高く、業務効率化に寄与します。総務や情シスへの問い合わせが多い企業で、定型対応を自動化したい場面で有効です。

Sales Coach

Sales Coachは営業担当者向けのトレーニング・支援エージェントです。営業プロセスや商談ステージごとの最適アクション、クロージングのポイント、提案資料のリマインドなど営業パフォーマンスを向上させるための助言やガイドラインをリアルタイムで提示します。

Sales CloudやCRM データと連携し、個々の案件状況に応じたアドバイスが可能です。若手営業や異動直後の担当者を現場でサポートしたい場面で有効です。

SDR(Sales Development Representative)

SDR エージェントは見込み顧客の育成やアポイント獲得支援に特化したエージェントです。リードに対する初期接触から興味度合いの把握、商談につながるアクションの促進まで、営業前段階の作業を自動化・効率化します。

ナーチャリングメールの生成やリードとのチャット対応などを通じて、営業チームの負担を軽減します。リード数が多く初期対応が追いつかない場面で有効です。

Service Agent

Service Agentは顧客向けの問い合わせ対応エージェントです。顧客からの問い合わせをナレッジベースと照合して自動応答したり、必要に応じてケースを自動生成したりすることで、サポートセンター業務を効率化します。

Web チャットやメールとの連携を前提とした設計になっており、カスタマー体験の向上にも寄与します。問い合わせ件数が多いBtoC向けカスタマーサポート業務で有効です。

Service Assistant

Service Assistant はService Agent と似ていますが、よりオペレーター支援に特化したアシスタント的エージェントです。サポート担当者が対応中の業務を補完したり、回答候補の提示やナレッジ参照の補助を行ったりするため、サポート作業の効率と精度を高めます。

完全自動応答ではなく、人が関与するサポートワークフローを強化する役割を担います。サポート品質を保ちながら対応スピードを上げたい場面で有効です。

Agentforce Employee Agentの導入によって得られるメリットとは?

業務のデジタル化が進む中でも、社内における問い合わせ対応や情報検索、申請手続きには依然として多くの時間と労力がかかっている企業が少なくありません。Agentforce Employee Agentはそうした業務の非効率を根本から見直し、社内の生産性を高めるための強力な支援ツールです。

導入することで、従業員からの定型的な問い合わせに即時で対応できるほか、申請フローやナレッジへのアクセスを効率化し、業務の属人化や対応の遅延を防ぐことが可能になります。本章ではEmployee Agentを導入することで企業や現場部門がどのようなメリットを得られるのか、具体的な観点から整理して紹介します。

Agentforce Employee Agentの導入によって得られるメリット

社内業務にかかる工数を削減し、作業時間を減らす

Agentforce Employee Agentの最大のメリットは、社内で日常的に発生する定型的な問い合わせ対応を自動化できる点にあります。人事・総務・情報システム部門など、従業員からの質問が集中しやすい部門では、毎日同じような内容の問い合わせに追われることが珍しくありません。

このような対応をエージェントに任せることで、問い合わせ対応にかかる時間と人手を大幅に削減できます。従業員側も回答を待つ必要がなくなるため、自己解決によって業務が中断される時間が減少し、生産性の向上につながります。

特に1件数分かかる問い合わせが1日数十件以上あるような現場では、年間で数百時間規模の工数削減が期待できます。これは単なる時間短縮にとどまらず、リソースの戦略的再配置にも貢献します。

低コストで社内にエージェントを導入できる

Agentforce Employee AgentはSalesforceの標準機能と連携して動作するため、ノーコードまたはローコードで設定が可能です。テンプレートやアセットライブラリを活用すれば、専門的な開発スキルがなくても構築・運用を開始できるため、初期費用や外注コストを抑えながらスモールスタートを実現できます。

またAgentforceはクラウド基盤上に構築されているため、インフラ整備も不要です。これにより中小企業や限られたIT予算の中でも導入ハードルが低く、段階的に機能を拡張しながら社内への浸透を進めることが可能です。

既存のSalesforceライセンスを活用することでコスト最適化も図れ、ROIの観点でも高いパフォーマンスが期待できます。

社内ナレッジを業務に再利用できる状態を作る

Agentforce Employee Agentは、SalesforceのナレッジベースやFAQと連携することで、社内に蓄積された情報を自動的に活用できる仕組みを提供します。これにより過去のマニュアルや対応履歴が埋もれることなく、現場での意思決定や問い合わせ対応に役立つ「生きた情報」として再活用されるようになります。

またエージェントがどのような質問に対して回答できなかったかというログをもとに、新たなナレッジの整備や既存記事の改善に役立てることも可能です。結果としてナレッジマネジメントのPDCAサイクルを回しやすくなり、社内全体の情報共有レベルが自然と高まります。

属人化していた対応ノウハウがエージェントに集約されることで、異動や退職による引き継ぎリスクの軽減にもつながります。

Agentforce Employee Agentの設定手順

Agentforce Employee Agentの設定作業はSalesforce上で完結でき、ノーコード・ローコードで対応できる構成となっているため、IT部門だけでなく業務部門でも主体的に取り組むことができます。

本章ではAgentforce Employee Agentを実際に導入し、業務に活用するまでの設定手順を順を追って解説します。導入前の事前準備から、基本設定の流れ、最後のテスト運用までを包括的に理解することで、よりスムーズな立ち上げが可能になります。

導入前に必要な準備

Agentforce Employee Agentを設定するにあたり、いくつかの前提条件を確認しておく必要があります。特にライセンスの種類と操作を行うユーザーに必要な権限の設定は、作業開始前に必ず確認しておきましょう。

ここでは、導入前に確認しておくべき基本的な準備事項について解説します。

Agentforceライセンスと必要権限

Agentforce Employee Agentを利用するには、Agentforceに対応したSalesforceライセンスが必要となります。一般的には「Enterprise Edition」以上のエディションで利用可能となっており、対象となるユーザーがこの条件を満たしているかどうかを事前に確認することが求められます。

またエージェントの作成や設定を行うユーザーには、いくつかの権限が付与されている必要があります。まずAgentforceのエージェント管理画面にアクセスできることが前提となります。次にエージェントが参照するナレッジ記事について、閲覧および編集が可能な状態である必要があります。さらに会話フローやワークフローの設計・実行を行う際には、Salesforce上でフローやプロセスビルダーを利用できる権限も必要になります。

これらの設定が不十分な場合、構築作業の途中で操作に制限がかかり、設定が完了できない可能性があります。そのため作業に着手する前に対象ユーザーのプロファイルや権限セットを見直し、適切に付与されているかをあらかじめ確認・調整しておくことが重要です。

Employee Agentの基本設定手順

ここではAgentforce Employee Agentの新規作成から基本カスタマイズまでの手順をステップバイステップで解説します。

全体像を把握することで、業務要件に応じた柔軟な設計が可能になります。

① 新しいエージェントを開く

まずはSalesforce管理画面にアクセスし、クイック検索で「エージェント」と入力します。「Agentforce スタジオ」にある「Agentforce エージェント」をクリックします。その後右上にある新しいエージェントをクリックします。

 新しいエージェントを開く

② Agentforce Employee Agentを選択

テンプレート選択画面で複数のエージェント種別が表示されます。その中から「Agentforce Employee Agent」を選択して、右上の「次へ」を選択します。

② Agentforce Employee Agentを選択

③ エージェントをカスタマイズする

選択後は、エージェントのカスタマイズ画面に遷移します。ここではエージェントの役割を詳細に書くことで、エージェントの回答精度が向上します。項目を埋め終わったら右上の「作成」を押します。

説明:エージェントの目標を詳細に説明する項目。

ロール:エージェントの主要なタスク、日常の責務、顧客とやり取りする方法を説明します。

会社:会社の名前、商品情報、関連するビジネスの詳細を含む、このエージェントが代表している会社の情報。

エージェントをカスタマイズする

④ アセットライブラリから追加

Agentforceでは、テンプレート化された会話フローやよくある問い合わせの初期データが「アセットライブラリ」として提供されています。「新規」から「アセットライブラリを追加」で追加できます。

アセットライブラリ

⑤ トピックの詳細を決める

最後に、エージェントが対応する具体的な質問トピックや会話の対象範囲を定義します。例えば「交通費申請」「PCトラブル対応」「勤怠ルール」など従業員からの問い合わせが想定されるカテゴリごとに会話テーマを設定しておくことで、検索精度と応答品質が向上します。選択したトピックから「編集」を押すと編集画面が出てきます。

エージェントが対応する具体的な質問トピックや会話の対象範囲

公開とテスト運用

基本設定が完了したらすぐに本番運用を開始するのではなく、テスト環境での動作確認と社内評価を行うことが推奨されます。ここではテスト公開の方法と検証手段を紹介します。

会話プレビューで実際に返信を確認してみる

Agentforceでは、設定したエージェントとの対話をシミュレーションできる「会話プレビュー」機能が用意されています。この機能を使って、実際の質問に対する応答の流れやナレッジの提示が適切に行われるかを確認できます。

特にFAQや申請フローに関する質問はバリエーションが多いため、複数パターンでの確認が重要です。

「会話プレビュー」機能

一括テストを活用する

複数の質問パターンをまとめて検証したい場合は、「一括テスト機能」を活用します。CSVなどで用意した質問データを一括で読み込み、各質問に対する応答結果をログとして確認できるため、効率的に品質評価が行えます。

この工程を通じてエージェントが意図通りに動作しているかを可視化し、必要に応じてトピックやナレッジの修正を行っておくと、初回の本番リリース後のトラブルを大きく減らすことができます。

Agentforce Employee Agentの設定時の重要ポイント

Agentforce Employee Agentを設定する際は画面上の手順どおりに作業するだけでは、現場で十分に活用できないことがあります。導入後の回答品質や利用定着を左右するため、設計・運用面の重要ポイントを事前に押さえておくことが欠かせません。

特に影響が大きい観点として、本章では次の3つの視点を具体的に解説します。

エージェントをカスタマイズで詳細に選択

Agentforce Employee Agentはテンプレートベースで構築できますが、業務ごとに適した応答ができるよう、初期設定のままではなく業務内容に合わせたカスタマイズが必要です。例えば同じ「交通費申請」に関する質問であっても、部門や職種によって必要な案内が異なる場合があります。

こうした違いに対応するには、エージェントが出力する文言、トーン、応答ロジックなどを細かく調整し、ユーザーが違和感なく利用できる設計にすることが欠かせません。また企業によってはFAQのフォーマットや申請手順が頻繁に変わる場合もあるため、運用を見据えてメンテナンスしやすい構成にしておくことも大切です。

カスタマイズの自由度が高いからこそ最初に要件を明確にし、必要な粒度で対応範囲を設定することが、成功するエージェント運用の鍵となります。

質問分岐と動的回答のロジック設計

Employee Agentの応答品質を高めるためには質問の意図を的確に判断し、適切な情報を提示するロジックの設計が求められます。特にひとつの質問に対して複数のパターンが想定される場合には、質問内容のキーワードや文脈をもとに回答を分岐させる設計が有効です。

例えば「休暇について教えてほしい」といった質問があった際、有給休暇、特別休暇、産休育休などユーザーが意図している内容に応じて案内を切り分ける必要があります。

こうした分岐はSalesforceの「フロー」や「決定要素」を活用することで構築でき、回答内容に条件分岐や選択肢を持たせることで、ユーザーの疑問をより正確に解消できる構造となります。

動的に応答を制御する設計は一見複雑に見えますがユーザー体験の質に直結する重要な要素であるため、事前に代表的な質問を洗い出し、分岐ロジックを整理してから構築に取りかかるのが効果的です。

データライブラリと連携してナレッジを選択

Employee AgentはSalesforce上に蓄積されたナレッジやFAQと連携することで、問い合わせに対して適切な情報を自動で提示できるようになります。そのためにはエージェントが参照する情報元を適切に指定し、ナレッジの品質や構成も併せて整備しておく必要があります。

ナレッジベースが未整備、または情報の粒度がバラバラである場合、せっかくエージェントが問い合わせを受け付けても、的外れな情報を提示してしまうリスクが高まります。

逆にトピックごとに関連するナレッジ記事を整理し、キーワードやタグによる分類をしっかり行っておけばエージェントは質問に対して精度の高い記事を選択し、従業員の自己解決率を大きく向上させることができます。

また利用ログを定期的に分析することで、エージェントが提示しているナレッジの有効性を検証し、必要に応じて記事の改修や追加を行う運用体制を整えることが理想的です。

まとめ

Agentforce Employee AgentはSalesforce上で社内問い合わせ対応や業務申請フローを自動化できる、従業員向けのAIエージェントです。定型的な質問への即時回答や適切な部門への自動エスカレーション機能により、対応部門と利用者双方の負担を大幅に軽減します。

加えてSlackやモバイルからのアクセス性やナレッジ連携による自己解決の促進など、多角的に業務効率を支援します。導入・運用もノーコードで完結できるため、初期投資を抑えつつスモールスタートが可能です。社内DXを推進する上で、Employee Agentは業務改革の起点となる有効な手段となるでしょう。

ストラでは、Salesforceの導入や外部システム連携などはもちろん、現場への定着化支援やチェンジマネジメントまで一貫したSalesforce活用をご支援します。

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執筆者 取締役 / CTO 内山文裕

青山学院大学卒業後、株式会社ユニバーサルコムピューターシステムに入社。
大手商社のB2B向けECサイトの構築にて会員登録、見積・注文機能、帳票出力などECにおける主要機能のフロント画面・バックエンドの開発に従事。 その後アクセンチュア株式会社に入社。デジタルコンサルタントとしてWebフロントエンド・モバイルアプリの開発やアーキ構築を主に、アパレル・メディア・小売など業界横断的にシステム開発を支援。また、ビッグデータを活用したマーケティング施策の策定やMAツールの導入・運用支援にも従事。
2022年2月にStrh株式会社の取締役CTOに就任。デジタルプロダクト開発の支援やMAツール導入・運用支援を行っている。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Java Scriptデベロッパー
Salesforce 認定Data Cloudコンサルタント

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