SaaSプロダクト「Smart at」のマーケティング戦略策定から実行支援、セールス連携まで一気通貫で伴走!徹底した数字の可視化によって施策PDCAの高度化を推進

SaaSプロダクト「Smart at」のマーケティング戦略策定から実行支援、セールス連携まで一気通貫で伴走!徹底した数字の可視化によって施策PDCAの高度化を推進

左からStrh株式会社 代表取締役 杉山元紀、M-SOLUTIONS株式会社 代表取締役社長 植草 学 様、SI営業部シニアセールス 大島 淑夫 様

iPadを活用した受付ツールや、kintoneをより便利にするツールといった業務改善・効率化を支援するプロダクトを提供するM-SOLUTIONS株式会社。既存のSIer事業から、新たにプロダクト事業にも注力し、プロダクトの拡販にあわせた新たなマーケティング・セールスの構築を進められています。

その取り組みの中でStrhの支援とともに、マーケティング組織構築・施策の実施を進めています。今回、プロダクト事業に合わせた新たなマーケティング・セールス体制を構築するなかでどのような課題があったのか、そしてStrhのマーケティング支援でどのような効果があったのかお話を伺いました。

新たに注力する「プロダクト事業」のマーケティング・セールスを一緒に伸ばすパートナーを探していた

当社Strhとともにマーケティング活動を進めていただいておりますが、改めて貴社の概要についてお教えください。

植草様:
では私から会社概要を説明します。弊社はM-SOLUTIONS株式会社(エムソリューションズ株式会社)と申しまして、2000年にジョイントベンチャーとして設立されました。現在は、ソフトバンクグループのSBテクノロジー株式会社の100%子会社で、社員数は約60名です。

事業内容としてはクライアントのシステム開発を行うSIer事業と自社開発のプロダクト事業を行っています。

どのようなプロダクトを提供されているんですか?

植草様:
主力製品としては「Smart at」ブランドというプロダクトを提供しています。

そのブランドの中で「Smart at reception」という企業の受付で利用いただく、iPadを利用した無人受付ツールの提供をしています。またほかにもサイボウズ社が提供するkintoneの業務改善や、機能を強化する「Smart at tools」や「Smart at message」というプロダクトも提供しています。また、プロダクトの中の一部機能をプラグインという形で提供しています。

いまはこの「Smart at」ブランドの販売を強化しています。

Strhのマーケティング支援でも、このプロダクトの販売強化を支援させていただいておりますが、当初マーケティングに関してどのような課題があったのでしょうか?

植草様:
元々弊社はSIerとしてお客様にあわせての提案・営業を行っていました。しかし、プロダクトを販売することに関しては素人でしたので、新たにプロダクトに注力し販売するにあたって、リードをどう獲得するのか、広告をどう打つか、お客様のカスタマージャーニーはどう描くか、どう販売していったら、お客さんにリーチができるのかといったプロダクト販売におけるマーケティングから営業のプロセスを構築する知見が社内にはありませんでした。

そこで、このプロセスを手も動かしてもらいながら、アドバイスもしてもらえる方に一緒に入ってもらい、事業を伸ばしていくことを進めてくれるパートナーを探していました。

プロダクトのマーケティング・営業を強化する中でそのプロセスを進めていくノウハウ・推進力を持った人材が必要だったんですね。実際にStrhの支援を受ける際にも複数の企業の提案を検討されていたんですか?

植草様:
Strhさんに支援いただく前に、広告運用に関しては広告代理店に依頼していたり、先ほどのプロダクトのマーケティング・セールスのプロセスの支援にも、別企業に支援に入っていただいたりしたのですが、アドバイスだけで、実際に手を動かしてくれるという印象はあまりありませんでした。

そうした時にアドバイスだけではなく一緒に手を動かしてくれるのがStrhさんだと思っています。社内でも調べながら動いたりもするんですが、まだまだ素人で、例えば広告などでも自分たちで設定もできないこともありました。そうした部分をStrhさんと内部で、一緒に検討・実装しながら進めたりしています。

こうしたタスクを一緒に分担しながら動いてもらっているというのがStrhさんにお願いして非常に助かっているポイントでもありますし、最初から「一緒にやってもらえるな」というのが伝わってきました。そこがStrhさんに依頼した決め手になりました。戦略策定から実行支援をアドバイスするだけではなくて、一緒に汗を流し伴走してくれるところがStrhさんの強みかなと思っています。

ありがとうございます。 実際のプロジェクトの中身の方を伺いたいのですが、具体的にどのような部分からスタートされたんでしょうか?

杉山:
はい。プロジェクト開始から今に至るまで、足かけ約2年で、本当に様々なご支援をさせていただきました。大きく分けると5つになります。

1つ目がまずは一番最初の所で、「Smart at」シリーズはプロダクトラインナップが多岐に渡るので、まずその中で、特にどのプロダクトをマーケティング対象として注力すべきなのかの選定から実施させていただきました。

そして、そのプロダクトが今までどういった顧客からなぜ選ばれてきたのか、その顧客に今後どう利用していただきたいのかといった「顧客の明確化」と、顧客の購買行動の整理をマーケティング・営業部門の現場の方と進めさせていただいたのがまず1つ目ですね。

2つ目が実際に具体的なマーケティング施策設計や、各施策に紐づくモニタリングすべきKPI指標の設計、具体的な数値目標などのKPI設計を進めました。

3つ目がマーケティングから、その後続のフェーズであるインサイドセールスとの連携です。M-SOLUTIONSさんの営業は基本的にインサイドセールスで受注まで完結するモデルです。なので、マーケティングからリードを獲得して、ナーチャリング、パスアップする際に、インサイドセールス側でどのように受け取り、アプローチするのかという業務フローの設計や、業務ルールの定義を一緒に作成させていただいたのが3つ目です。

そして、4つ目が今まさにこのあたりを進めているところーーですが、KPI指標の計測環境の整備や、各KPI指標のモニタリング体制の構築、その後のフローの設計っていうところを並列にやらせていただいてます。

で、5つ目も今、まさに進んでいでいるところで、施策のPDCAを回して各既存施策の運用改善や、新しい施策が都度出てくるので、それを検証して継続するか停止するのかの効果計測を続けている段階です。

1つ1つ深堀りしていければと思うのですが、1つ目の最初の「顧客の明確化・購買行動の整理」は具体的にどのようなことを進められたんですか?

杉山:
最初はM-SOLUTIONSさんから、過去の受注データや商談実績のデータを共有いただいて分析させていただいたというのが1つと、もう1つは実際に現場に出ていらっしゃる方にヒアリングをさせていただいて、会社として注力すべき、注力していきたいプロダクトなどをお伺いしつつ、製品のマーケットサイズや競合環境含めたポテンシャルも加味していくつか選定させていただいたという流れでした。

大島様:
この部分はやはり議論が白熱しました。当然私たちは「営業」という立場なので、全部のソリューションをまんべんなく売りたいという気持ちはありました。

しかし、その際にもStrhさんから「予算もリソースも限られるなかで、全部を同じ分だけ注力することはむずかしく、先に伸ばすべきプロダクトを伸ばして小さくでも成果を出しながら、横に広げていくべき」というアドバイスもいただきました。

もともと売りたいプロダクトというのはあったんですが、そこに対してもStrhさんから(杉山さんから)率直にアドバイス頂きながら議論を進めました。そういう議論ができたというのは良かったと思っています。

注力プロダクトの選定後、2つ目のマーケティング施策・KPIの設定はどのように進めていかれたんでしょうか?

杉山:
施策の設計の前に顧客を明確化するところで、引き続き現場の大島さんをはじめとした営業の方へのインタビュー、競合の分析等々をさせていただいて、各プロダクトごとにペルソナやカスタマージャーニーを設計させていただきました。

そこから今後、どういうマーケティング施策を行なうべきなのかをそのペルソナの購買行動に基づいて新規のマーケティングチャネルを設計していきました。

また、同時に以前から実施されていた施策の整理や改善点の洗い出しをさせていただき、そこに対する打ち手も提案させていただきました。

その中でポイントになったのは、まずはリード数が圧倒的に不足していたため、さまざまなチャネルがある中で、オンライン・オフライン含めてリード獲得の観点で、どの施策が獲得にインパクトがあるのか、投資対効果が大きいのかという観点から施策を優先順位のつけさせていただきました。

大島様:
元々オンライン・オフライン施策の両方とも力を入れていこうと考えていました。オフライン施策にはもともと力を入れていましたが、逆にオンライン施策は力を入れたいが、入れ方がわからないところがありました。なので、オフライン・オンライン施策をどう掛け合わせて効果を最大化していくかアドバイスいただけたのは大きかったですね。

マーケティング本ではわからないリアルな数字・ノウハウから自社の状況が把握できた

そして、施策設計のつぎに、マーケティングからインサイドセールスでのリード対応やフローそして、その数値計測であるモニタリングでも支援されていたんですね?

杉山:
さまざまな施策の優先順位を付けながら進めていく中で、ご支援以前までの課題として「データがきちんと取れとれずに振り返りができない」という課題があったので、マーケティングだけでなく、その先のセールスでも設定したKPIを取得するための計測基盤の整備や、モニタリングシートの作成、フローの設計も実施しました。

植草様:
プロダクトのマーケティング側の見込み顧客まで持ってくる部分と、見込み顧客から受注までの部分のプロセスを、ここ1年ではっきり分けられるようになってきました。そこをどのように分けていったらいいのか?施策はどうなんだ?みたいなものを一緒にStrhさんに伴走してもらったっていうようなイメージですね。

過去は本当に受注数しか分からなかったんです。そこにStrhさんに入っていただいて受注の前のプロセスには何があって、どこまでをどの部門がどう担当して、どのようにKPIを計測して、歩留まりはどのぐらいなんだという部分がわかるようになってきました。

ここも数値はこう計測した方がいいんじゃないか、ここは取らなくていいのかとか、ここの数字はなぜ取れないのか?というような会話をつづけながら改善をしている感じですね。

杉山:
今のM-SOLUTIONSさんでは営業とマーケティングがぶつ切りになっていなくて、会議体としても同じ会議に営業の方はマーケティングの方それぞれ参加され、それぞれの数字や施策の共有が都度行われてる状況なので、モニタリング体制作りも、この1年かけてできてきたんだと思います。

植草様:
モニタリング体制が構築され、数値を可視化できたことで、マーケも営業も両方の数字を見ながら、「こっちの数字が足りないので、もっと上流から増やさないいけない」とか、そのための施策について話したり、「もっとここの指標を上げるのにはこういうマーケティング施策がいいんじゃないか、そのためのキャンペーンを打った方がいいか?」といった話ができるようになっていますね。

大島様:
そうですね。その中でも、この流れをStrhさんに入っていただき、つなぎとめていただいたというところは大きいとおもいますね。マーケティング本で書いてあることをやろうとしていたんですけども、本に書いてあることって実際にはできないんですよね。

その裏側を僕達が分からなかったので、その部分の裏側の情報を出していただいたり、「本当はこういう意味なんですよ」っていうところを教えていただいたことで、数字がつながったんじゃないかなと思います。

植草様:
あとは、そのコンバージョン率とか「一般的にはこのぐらいの率が妥当な率ですよ」といった知見を共有いただいたので、そういった知見があることで我々の指標になるのですごく助かっています。

5つ目の施策のPDCAの改善を現在くりかえしているというお話でしたが、どのような施策・改善を行っているんでしょうか?

杉山:
今実施している施策は様々あるんですが、オンライン側ではリスティング広告の運用や、並行してオーガニックの流入を増加させる取り組みをさせていただいています。

ほかにも、流入してきたリードのコンバージョン率を上げるために細かなランディングページのチューニングであったりを進めています。オフラインではイベントでのリード獲得であったり、植草様にも月に何度も登壇いただいているセミナーからのリード獲得・効率化などを進めています。

植草様:
Strhさんに入ってもらったばかりのころは、やはり我々はすぐ受注しなきゃいけないから、セミナーに参加したらすぐ受注っていう風に思ってたんです。そうではなく、お客さんが商品を知って、この商品が自分たちのニーズに合うのか比較してもらい、必要性を自身で判断できるように育ってもらうために、セミナーを初心者向け、中級者向けと分けてやっていかないといけないという話がありました。

そうして対象者を分けてみると初心者向けのセミナーはあまり開催数がなかったことに気づき、実際に私が初心者向けのセミナーを作って、登壇しています。今では月数回登壇しています。

支援が入ったことで数字を見ながら必要な施策・改善を議論できるようになった

Strhのマーケティング支援を受けて一番変わった部分はどこだと感じていますか?

植草様:
一番は、数字を見て話すようになったっていうのは大きな違いだと思います。以前はもっと商品の売上状況がどうなっているのか、提案している案件の詳細やそのなかで何かキャンペーンができるかといった表面的な話をしていたんです。

今は毎月、「この目標に対してこの数字ぐらい見込みがいきそうですね」とか「これくらギャップがあるから、そこで何かできるか」、「去年はこのぐらいの数値になったので、今年はこのぐらいの数値になるかもしれません」といった、数字の話がすごくできるようになっています。

それに対して「リード数はこのくらい必要になってくるので、では施策を打たないといけない。施策はこれとこれとこれがある。その施策で満たされるのか?満たされなかったら新しい施策を揉まなくてはいけない」というような話ができるようになってきてます。それは支援に入っていただいた2年前ぐらい前と比べると、だいぶ違っていると思います。

Strhの支援はどのような企業に価値を感じてもらえるでしょうか?

植草様:
ベンチャー企業や、大企業の新規事業など、事業を立ち上げる段階で入ってもらい、一緒に進めてもらうというのが一番いいと思います。

外からの支援ではなく、自社と一緒にワンチームになれるというのが強みだと思っています。なのでこれから事業を大きく成長させるところに一緒に入ってもらい、一緒に成長していくというのがいいと思います。

大島様:
そうですね、私も同じように思います。弊社のマーケティング・営業は小さな組織で、その組織の中に入ってきていただいて、大きな影響力を及ぼしていただきました。そこは小さい組織で足回りが良かったからこそだと思っています。

なので、大きい会社よりも、僕たちと同じぐらいの規模の会社でマーケティングに関して右も左もわからない、規準がわかる物差しが欲しい。そういう会社に入っていただくと、すごく価値を提供できると思います。

植草様:
僕らも一緒にやりますから、一緒に走っていきましょうよっていう風なのは、すごくStrhさんも得意なんじゃないかと思います。実際にどうですか?一緒に伴走するというのが得意じゃないですか?

杉山:
そうですね。弊社のポリシーになるんですが、「評論家ではなくて、皆さんと一緒に汗を流しながら伴走する」という部分を大事にしています。

Strhという社名の由来は「Structure(構造・構築)」と「Struggle(もがく)」を組み合わせた造語です。ーーこれは「仕組みを作るために、一緒に僕らももがき苦しむ」という意味合いもあったりするので、そこは我々の目指すべきところかなとは思っております。このようにお話しいただいてありがたいお言葉だと思っています。

Strh編集部

Strhでメディア運営を担当している編集部です!
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